【やさしい囲碁入門】第15回 石の生き死に(1)

目次

みなさん、こんにちは。

囲碁のプロ棋士、王唯任です。

今回から「石の生き死に(死活)」についてお話ししていきます。


絶対に取られない石

石は周りを囲まれると取られる、というのは第3回で学んだ囲碁の基本ルールです。

【図1】のように、白△が黒に囲まれると取られてしまいます。

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実は、囲碁には絶対に取られない形というのも存在します。

それが【図2】のような形です。

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この白を取ろうとすると、黒は【図2】のAやBのところに打ちたくなります。

しかし、たとえば黒がAに打つと、その石には逃げ道がなく、(まだBのところが空いているため)相手の石を取ることもできませんから、Aは黒にとっての着手禁止点です。

したがって、ルール上、黒はAに打つことができません。

同様に、Bも黒にとっての着手禁止点ですから、黒はBに打つこともできません。


周りを全部囲まれていても、相手の着手禁止点が2か所ある石は、「生きている形」といい、絶対に取られない石です。

また、このときの着手禁止点の場所を「(め)」といい、2つ以上の眼があれば、どんなに周りを囲まれても取られる心配はありません。


眼の数を判定ができるようになることが、「石の生き死に」の理解に直結します。

ここが囲碁入門の山場ですので、丁寧に解説していきます。


眼を作るときは2部屋以上

【図3】をご覧ください。

白が黒に囲まれています。

白には2つの眼があるように見えますが、これも絶対に取られない形でしょうか?

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【図4】のように、△の場所が空いているので、黒1と白の中に入ることができます。

黒1の石はアタリなので──。

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【図5】のように、白2と打って、中に入ってきた黒石を取ります。

黒を取った後の白の形をよく見てください。

白全体がアタリになっているのが分かるでしょうか。

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第4回でお話しした着手禁止点の例外により、黒は【図6】の3の場所に打つことができます。

つまり、白全部が取られてしまいます。

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白石を取られた後の形が【図7】です。

周りを囲まれたときは、眼を2つ作らないと大きく取られてしまいます。

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このように、【図3】の形は眼が2つあるように見えましたが、着手禁止点ではないため、黒は入ることができ、白を取ることができます。


眼が2つあるというのは、【図8】のように、区切られた着手禁止点が2か所以上あるということです。

広ければいいということではなく、△のように小さくても仕切られた部屋が2つ以上必要なのです。

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それでは練習問題を解いてみましょう。


練習問題1

黒石が白石に囲まれています。

図の黒は生きているでしょうか。

それとも死んでいるでしょうか。

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練習問題1の答え

黒石は死んでいます

たしかに、下図のAは白にとっての着手禁止点です。

しかし、黒△の3子がアタリなので、白は1の場所に打って黒3子を取ることができます。

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解説の続き

下図は黒3子が取られた後の形です。

こうなると、残った黒全部がアタリになるので、Aの場所は白の着手禁止点ではなくなります。

したがって、白はAに打って黒石を取ることができます。

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練習問題2

黒石が白石に囲まれています。

図の黒は生きているでしょうか。

それとも死んでいるでしょうか。

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練習問題2の答え

黒石は生きています

AとBは着手禁止点で、黒には眼が2つあります。

よってこの黒は生きています。

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解説の続き

黒は自分で何もしなければ生きています。

しかし、下図のように、もしうっかり黒1と自分の眼を潰してしまうと、白2と取られてしまうので注意しましょう。

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今回は「眼」と「生きている形」の基本をご紹介しました。

死活は囲碁の核心の一つで、理解が深まるほど対局が安定します。

次回以降も、さまざまな形を使って死活を学んでいきますので、ぜひ続けてご覧ください。


【やさしい囲碁入門】第16回 石の生き死に(2)


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