三三四五五八六十二の導き方

三三四五五八六十二とは

囲碁の格言に「三三四五五八六十二」(サンサンシゴゴハロクジュウニ)というものがあります。これは、三目ナカデ、四目ナカデ、五目ナカデ、六目ナカデの外ダメがすべて詰まっている状態で、あと何手で石が取れるかということを表しています。例えば三三は三目ナカデは 3 手でとれ、四五は四目ナカデは 5 手でとれるということです。この格言を覚えておくと、攻め合いのときの計算などに役立ちます。

なお、五目ナカデや六目ナカデについては、隅の特殊性が絡むため、この格言が当てはまらないことに注意が必要です。詳しくは木部先生の以下の動画を参照してください。


格言が覚えられない

さて、格言は正しく覚えられればとても便利なのですが、攻め合いのような一手間違えれば大きな損害を被ってしまうような場面で間違えてしまうのは致命的です。三三五五という四字熟語があったりしてややこしいですね。というわけで、三三くらいまで覚えられればそれ以降を導出できるようにしておけば、いざというときにも格言を思い出せて攻め合いでも安心できるかもしれませんね。

格言の導出方法

四目ナカデを考えます。四目ナカデは例として以下のような手順でとることができます。

碁盤を読み込み中...

ここで注目したいのは、四目ナカデの石を取る過程で、三目ナカデの形ができることです(白 6)。四目ナカデから三目ナカデまで黒が何手打ったかを数えましょう。

四目ナカデから三目ナカデになるのは、内ダメを 3 つ詰められて白が取り返したタイミングです。白の立場からすると、ダメが残り 1 個になった時点で相手の石を取りに行く必要があるので、白の内ダメの数である 4 から、黒が残り 1 個になるまでは  手ですが、このタイミングで白は内ダメを詰めた黒を取るために 1 手打たなければならないのでその 1 手分相殺して  手で四目ナカデから三目ナカデになることになります。

同様に、五目ナカデは石をとる過程で必然的に四目ナカデの形になりますが、五目ナカデから四目ナカデになるまでの手数が内ダメの数 5 から内ダメが 1 個になるまでの 4 手から白の応手 1 手分を差し引いて  手となります。六目ナカデも同様で、六目ナカデから五目ナカデになるまでの手数は  手です。

公式化と導出

法則が見えました。  目ナカデが  目ナカデになるまでに必要な手数は  手ということです(ただし、  )。したがって、  目ナカデを取る手数を  としたとき、以下の法則が成り立ちます。



大きいナカデから小さいナカデになるまでの変化を得ましたが、実際は小さいナカデの手数から大きいナカデの手数を計算したいのですから、  を右辺に移項して



とすることで、小さいナカデ(三目ナカデ)の手数から順次大きいナカデの手数を計算していくことができます。

三目ナカデが 3 手で取れること()は容易にわかるので、上記の公式に当てはめれば

 ,

 ,



と順次求めることができ、格言の三三四五五八六十二を導くことができました。


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