芝野虎丸十段と許家元九段による第 64 期十段戦第 5 局で白番の芝野十段が面白い布石を打っていました。黒の隅のコスミ(秀策のコスミ)に対して中央寄りにカカリなのかハサミなのかといった手です(白 16)。
私にはプロの布石に対して評価できるほどの棋力がないのでその良し悪しについては述べませんが、中央指向の布石が面白そうだったので、ちょうど指導碁を受けている途中に秀作のコスミが出てきたので、中央側にカカるというニュアンスだけ使ってみました(黒 6)。
黒はカカってきた白 5 をハサむのが良いと思われますが、何となく戦いになる傾向が多いので疲れてしまうし、単純にケイマで受けておくのは白も余裕がある進行になりがちです。
元の図に戻って、黒が高くカカってくるのであれば、白として黒の間を割いていくのは自然な動きですが、そうすると最初にカカった黒 6 は少なくとも上下の白をやんわりと分断していますし、白が手抜きして先手が取れれば辺側に飛んだり白をノゾいたりいろいろ選択肢がありそうです。一番厳しそうなのが白△ですが、既に白が厚みを形成できない状態になっているので、黒としてはツケてサバくのでも手抜きして別の方向に行くのでも良さそうです。
インストラクターからは「面白い手だけど先手を取られて左下に両ガカリされてまでこんなに早いタイミングで打ちたい手かは疑問」といただきました。実戦で両ガカリされる進行になった時は以下のような感じです。
個人的には黒が中央方面にゆとりがあって打ちやすくて満足していましたが、 20-23 の交換が辺に白の方が得が大きく、この交換がなくても単に黒 20 で単に黒 24 のような手を打っておくのでもその後の進行が大きく変わらないのではというコメントでした。
隅のコスミに対して中央側にカカる手については、戦いに巻き込まれることもなく難しい手筋が要求されるわけでもないので、中央に穏やかな進行を求める場合は使いやすいかもしれません。隅はもう少し進めてから打った方が良さそうではあるものの、また機会があれば使ってみたいです。
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