みなさん、こんにちは。
囲碁のプロ棋士、王唯任です。
今回も、実戦の中での生きる方法についてお話しします。
ホンモノの目を作って生きる
【図1】をご覧ください。この図は前回の【図5】の続きです。
白は8と打って、黒を欠け眼にすることを狙います。
それに対して黒は9と打って△にホンモノの眼を作ります。
だんだん2つの眼ができそうになっているのが分かるでしょうか。
引き続き、白は【図2】のように、白10と打って黒を欠け眼にしようと狙ってきます。
それに対して、黒11と打って欠け眼を防ぎます。
今度は【図3】のように、白は反対側の黒の眼を無くそうと白12と打ちます。
それに対して黒13と打って眼を作ります。
続けて白14には黒15と守ります。
黒がこのように打つと、二眼どころかたくさんの眼ができ、しっかりと生きることができました。
この後、白が【図4】のように、白16とさらに入ってきても、黒17と打てば白を取ることができます。
この結果、黒は【図5】の△4か所に眼を作ることができ、生きの形になりました。
碁盤全体を見てみると、黒が白の布陣の中で作った眼(陣地)は4目しかありませんが、白の陣地になりそうだった場所を大きく荒らす(陣地を削る)ことに成功しました。
それでは、練習問題を解いてみましょう。
練習問題1
黒番
白△と打ってきたところです。
黒は二眼を作るために、AとBのどちらに打つのがいいでしょうか。
練習問題1の答え
正解A
下図の黒1(A)と、生きるスペースを広げるのが正解です。
黒のこの手がとても重要で、白はナナメのキズを守るため白2と打つことになります。
黒はスペースを広げながら、白にキズ(弱点)を作るように打つことで、白は守りに回るため、白からの攻めを一旦止めることができます。
失敗B
下図のように、黒1(B)と壁を作ると、生きるスペースが狭くなってしまいます。
白2と打たれ、黒3と眼を作ろうとしても、白4で△の場所を欠け眼にされてしまいます。
これでは一眼しかできないので黒は死にです。
練習問題2
黒番
前問の続きです。
白△とナナメのキズを守ってきました。
黒は、AとBのどちらに打つのがいいでしょうか。
練習問題2の答え
正解B
下図の黒1(B)と、まず一眼を作るのが正解です。
ここに打つと△の場所がホンモノの眼になります。
失敗A
下図のように、黒1(A)と打と、白にスペースを狭められます。
黒は△の場所の一眼しかできず、死んでしまいます。
(もし黒がこの後、□に打って白2の石を取ったとしても、2の場所は欠け眼で、ホンモノの眼は増えません)
練習問題3
黒番
前問から少し進み、白△とスペースを狭めてきたところです。
黒はAとBのどちらに打ちますか。
練習問題3の答え
正解A
下図の黒1(A)と、白の侵入を止めます。
黒には△と□の2つの場所に眼ができ、生きることができました。
失敗B
下図のように、黒1(B)と打つと、白2と侵入され、眼は△の場所の1つだけです。
黒は死にです。
碁盤が大きくなってくると、相手の布陣の中に入っていくという場面が増えます。
そのときに必要なのが二眼を作るということです。
実際の対局でよく出てくるので、しっかりイメージをしておきましょう。
今回で「やさしい囲碁入門」シリーズはひとまず終了です。
これまでの内容を踏まえて、ぜひたくさん対局してみてください。
最初のうちはとにかくたくさん打って、囲碁というゲームに慣れることが大切です。
何はともあれ、打つべし! 打つべし! 打つべし!
そして、分からないことがあれば、ぜひ「プロが教えるやさしい囲碁教室」にお越しください。
皆さまの囲碁ライフが豊かで充実したものになりますように。
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